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WordPressが重い時に最初に確認すること

2025-11-05

この記事が解決する状況

あなたの状況読むべきセクション
「なんとなく重い」と感じている最初にやること:測定
キャッシュプラグインを入れたが効果がないやってはいけない高速化
高速化したらエラーが出たやってはいけない高速化
PageSpeedスコアを上げたい原因の切り分け
どのプラグインを入れればいいかわからない対処1〜5

「高速化プラグインを入れれば速くなる」は幻想。まず何が遅いかを測定する。


やってはいけない高速化

先に言っておく。これらは「効果がある」と書かれているが、事故率が高い。

❌ 理解せずにキャッシュプラグインを複数入れる

事故例: WP Super Cache + W3 Total Cache + LiteSpeed Cache を全部有効化
結果: キャッシュの競合でサイト真っ白、管理画面にもアクセス不能

キャッシュプラグインは1つだけ。 複数入れても速くならない。

❌ 動的コンテンツをキャッシュ対象にする

事故例: ECサイトでカートページをキャッシュ
結果: 他人のカート内容が表示される(個人情報漏洩)
キャッシュ除外すべきページ
カート・決済ページ
マイページ
ログインが必要なページ
日時で表示が変わるページ

❌ 遅延読み込み(Lazy Load)を全画像に適用

事故例: ファーストビューの画像も遅延読み込み
結果: LCP(Largest Contentful Paint)が悪化、PageSpeedスコア低下

ファーストビューの画像は遅延読み込みから除外する。

❌ 「とりあえずminify」

事故例: 全てのJS/CSSを結合・圧縮
結果: JavaScriptエラーでサイトが動かない

minifyは効果があるが、壊れやすい。テスト環境で確認してから本番適用。


最初にやること:測定

ツールURL確認内容
PageSpeed Insightspagespeed.web.devCore Web Vitals、改善提案
GTmetrixgtmetrix.comウォーターフォールで遅い箇所を特定
Query Monitorプラグイン遅いDBクエリ、重いフック

「何となく重い」ではなく、数値で把握する。

Core Web Vitalsの目標値

指標良好改善が必要不良
LCP(最大コンテンツ描画)≤2.5秒≤4.0秒>4.0秒
INP(次のペイントへのインタラクション)≤200ms≤500ms>500ms
CLS(累積レイアウトシフト)≤0.1≤0.25>0.25

原因の切り分け

測定結果示唆する原因対処
TTFB(最初の1バイト)が遅いサーバー、DB、PHPの問題対処1,4,5
画像の読み込みが遅い画像サイズ、最適化の問題対処2
JSの実行が遅いプラグイン、外部スクリプトの問題対処3
全体的に遅いサーバースペック不足対処5

TTFBの目安

TTFB評価
〜200ms良好
200〜500ms普通
500ms〜1s改善推奨
1s以上要改善

優先順位付き対処法

1. キャッシュプラグイン導入(効果大・作業小)
2. 画像最適化(効果大・作業中)
3. 不要プラグイン削除(効果中・作業小)
4. DB最適化(効果中・作業中)
5. サーバー移行(効果大・作業大)

上から順に試す。1で解決すれば2以降は不要。


対処1: キャッシュプラグイン

最もコスパが良い。まずこれを試す。

プラグイン特徴判断
WP Super Cacheシンプル、初心者向け設定に自信がないなら
W3 Total Cache高機能、設定複雑細かく制御したいなら
LiteSpeed CacheLiteSpeedサーバー用対応サーバーなら最速

サーバー別の推奨

サーバー推奨プラグイン
XserverWP Super Cache or LiteSpeed Cache
ConoHa WINGLiteSpeed Cache
さくらWP Super Cache
ロリポップWP Super Cache

注意: 日時切り替えなど動的コンテンツがあるページは除外設定が必要。


対処2: 画像最適化

DevTools → Network → Img でサイズ確認。1枚500KB以上は要対策。

チェックリスト

項目対処
画像サイズ横幅1920px以下にリサイズ
フォーマットWebPに変換
遅延読み込みloading="lazy"(WP5.5以降は標準)
ファーストビュー遅延読み込みから除外

画像最適化プラグイン

プラグイン特徴
ShortPixel自動圧縮、WebP変換
EWWW Image Optimizerローカル処理可能
Imagifyシンプル、3段階圧縮

効果の目安

対策期待できる改善
WebP変換ファイルサイズ 25〜35% 削減
適切なリサイズファイルサイズ 50〜80% 削減
遅延読み込み初期読み込み時間短縮

対処3: プラグイン整理

Query Monitorで重いプラグインを特定。

よくある重いプラグイン

プラグイン対処
Jetpack(全機能)必要な機能だけ個別導入
Revolution Slider静的画像か軽量スライダーに
未使用のSEOプラグイン1つに統合
使っていないプラグイン削除

無効化ではなく削除。 無効化だけではファイルが残り、セキュリティリスクになる。


対処4: DB最適化

リビジョン制限

// wp-config.php
define('WP_POST_REVISIONS', 5);

不要データ削除

-- リビジョン削除
DELETE FROM wp_posts WHERE post_type = 'revision';

-- ゴミ箱削除
DELETE FROM wp_posts WHERE post_status = 'trash';

-- 孤立したメタデータ削除
DELETE FROM wp_postmeta 
WHERE post_id NOT IN (SELECT ID FROM wp_posts);

⚠️ 実行前に必ずバックアップ。

autoload肥大化の確認

SELECT SUM(LENGTH(option_value)) as size 
FROM wp_options WHERE autoload = 'yes';

1MB以上なら要対策。 不要なオプションのautoloadnoに変更。


対処5: サーバー見直し

上記で改善しない場合。

項目推奨
PHPバージョン8.0以上
メモリ256MB以上
サーバー種別VPSまたは高速共有サーバー

PHPバージョン確認

<?php echo phpversion(); ?>

7.4未満なら更新を検討。

PHPバージョンアップの効果

バージョンPHP 7.4比の速度
PHP 7.4基準
PHP 8.0約10%向上
PHP 8.1約15%向上
PHP 8.2約20%向上

外部リソースの確認

DevTools → Network で外部ドメインへのリクエストを確認。

よくある重い外部リソース

リソース対処
Google Fontsローカルホスト
SNS埋め込み遅延読み込み
外部広告非同期読み込み

Google Fontsのローカル化

@font-face {
  font-family: 'Noto Sans JP';
  src: url('./fonts/NotoSansJP-Regular.woff2') format('woff2');
  font-display: swap;
}

やらなくていいこと

「高速化」と言われるが効果薄い理由
絵文字の無効化削減できるのは数KB
バージョン情報の削除速度には無関係
ヘッダー最適化系プラグイン効果より副作用が大きい
「○○を無効化」系の設定を大量に壊れるリスクが上がるだけ

労力に対して効果が見合わないものは後回し。


まとめ

  • 対処前に測定(PageSpeed Insights、Query Monitor)
  • キャッシュプラグインは1つだけ、複数入れない
  • 動的コンテンツはキャッシュから除外
  • 画像は1枚500KB以下、WebP推奨
  • 不要プラグインは無効化ではなく削除
  • 「とりあえず高速化プラグイン」は事故の元

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