Color Palette
色覚多様性に配慮した配色|色だけで情報を伝えるな
2025-11-02
:::note ※色覚多様性に配慮したい人向けの「実装ルール」記事です :::
結論(私の判断基準)
- 色だけで情報を伝えるな。アイコン・テキストを併用する
- 赤と緑で成功/失敗を表現するな。20人に1人は区別できない
- 迷ったら青とオレンジ。これは多くの色覚タイプで区別できる
「配慮」という言葉は使いたくない。これは配慮ではなく、事故を防ぐための実装ルール。
🚀 配色を確認 → Color Palette Generator
なぜ対応するか(建前と本音)
建前
日本人男性の約5%、女性の約0.2%に色覚特性がある。20人のユーザーがいれば1人は赤緑の区別が難しい可能性がある。
本音
赤と緑でエラー/成功を表現したサイトで、「エラーに気づかなかった」とクレームが来た。改修した。
色だけで情報を伝えると、必ず誰かが困る。その「誰か」からクレームが来る。
やってはいけないこと
❌ 赤と緑だけで区別
/* NG: 色だけで成功/失敗を表現 */
.success { color: #22C55E; } /* 緑 */
.error { color: #EF4444; } /* 赤 */
P型・D型の人には、どちらも似た茶色系に見える。
❌ 彩度が近い赤と緑
特に、くすんだ赤と緑は区別が困難。明度も彩度も近いと、ほぼ同じに見える。
解決策(私がやっていること)
解決策1:色以外の手がかりを追加
<!-- アイコン + テキストを併用 -->
<span class="success">✓ 保存しました</span>
<span class="error">✗ エラーが発生しました</span>
色が見えなくても、アイコンとテキストで分かる。
これが一番確実。色は「補助」として使う。
解決策2:明度差をつける
/* 明度に差があれば区別しやすい */
.success { color: #166534; } /* 暗い緑 */
.error { color: #FCA5A5; } /* 明るい赤 */
同じ明度の赤と緑は危険。明度差があれば、色が見えなくても区別できる。
解決策3:青とオレンジを使う
/* 赤緑の代わりに青とオレンジ */
.info { color: #3B82F6; } /* 青 */
.warning { color: #F97316; } /* オレンジ */
青とオレンジは多くの色覚タイプで区別しやすい。迷ったらこれ。
チェック方法
Chrome DevTools
Rendering → Emulate vision deficiencies
- Protanopia(P型)
- Deuteranopia(D型)
- Tritanopia(T型)
私は公開前に必ずP型・D型でチェックする。
フォーム入力のエラー表示
<!-- 色 + アイコン + テキスト + 枠線 -->
<input type="text" class="error" aria-invalid="true">
<span class="error-icon">⚠</span>
<span class="error-text">メールアドレスの形式が正しくありません</span>
色だけでエラーを伝えない。アイコン、テキスト、枠線を併用する。
グラフ・チャートの注意点
| やってはいけない | やるべき |
|---|---|
| 赤・緑・黄の3色 | 青・オレンジ・紫の3色 |
| 色だけで凡例 | パターン(斜線・ドット)を併用 |
| 隣接する色が似ている | 明度差をつける |
迷ったときの判断
| 迷い | 私の判断 |
|---|---|
| 赤と緑を使うか | 使わない。青とオレンジにする |
| 色だけで区別するか | しない。アイコン・テキストを併用 |
| チェックするか | する。P型・D型で必ず確認 |
この記事で解決しない場合
- コントラスト比を確認したい → コントラスト比とWCAG基準
- 配色の思想を知りたい → Web配色は「事故を減らす設計」
色覚多様性への配慮は「優しさ」ではない。事故を防ぐための実装ルール。守らないとクレームが来る。